みなさん、詩は好きですか?
近代日本を代表する詩人として有名な萩原朔太郎。
…のことをあんまり知らないロアが、
世田谷美術館で行われている「萩原朔太郎展」に行ってきました。(なんだかすみません)
結論から言うと、
作品をよく知らないで行ったとしても、何かを創作する(しようとする)人にグサグサ刺さる内容。
作品はもちろん、萩原朔太郎自身の生き様や思いを垣間見ることができる素晴らしい展覧会
でした。はるばる行ってみてよかった…!!!
これから脳内で追体験しながら解説のようなものを書いていきます。興味が湧いたら見てください!

萩原朔太郎は(とてもざっくり)こんな経歴
人は一人一人では、いつも永久に、永久に、恐ろしい孤独である
萩原朔太郎「月に吠える」より
群馬県出身で開業医の父をもつ。
従兄の影響で表現者としての道を歩みだした。
学校の入退学を繰り返しながら作歌や音楽に親しみ、発表を重ねていく。
この展覧会独自の一風変わった見せ方がおもしろい
特に面白かったのは「詩のコンシェルジュ」。
展覧会場のQRコードを読み取っていくつかの問いに答えていくと、あなたにおすすめの詩を紹介してくれます。楽しくて何回もやっちゃいました。
あとはムットーニ!
1メートルに満たない大きさの立体カラクリ箱の中で、人形、音響、光を組み合わせて名著(夏目漱石とか)のショートストーリーをみせてくれます。アテレコはムットーニ本人(武藤さんという日本人)。
めちゃくちゃ独特な世界なので好き嫌いあるかもですが、じわじわきます。すごく好きになっちゃいました。萩原朔太郎の「猫町」のストーリーもあるので、時間があったら是非見てほしいです。
生々しい手紙にドキリとする
萩原朔太郎は筆まめな人だったらしく、また受け取る側も大変物持ちがよかったらしく。
作品のあいま合間に何通もの手紙が展示されています。(ご丁寧に文字起こしもしてある)
正直、自分が死んでからあそこまで生々しい手紙をたくさんの人に読まれると思ったら…
気を失いそう。
でも、そこにむき出しの生(せい)を感じるし、なんかこう…急に文豪が一人の人間にみえて、少しだけ身近な存在に感じたりしました。
それにしても、文章、絵などの芸術を生み出す人というのは、精神的に紙一重ですね。
印象に残っている言葉
僕らが世に処して生きるためには
自分の欠点を逆に利用して
ノートに書いたり友人に話すこと
それを続けてやっている中に
表現者としての自信と勇気が
出来します
萩原朔太郎展 手紙の中から一部抜粋
上の言葉は、たしか朔太郎の教え子に対して送った手紙だったと思います。
これが一番刺さった。
まさに今の自分が一番に欲していた言葉かもしれない。
欠点を武器に、がむしゃらな試行錯誤の先に、表現者としての自信と勇気が沸いてくる
そう思ったら、うまくいかなくても、なにかやってみようかな、とむくむくやる気が沸いてきました。
最後に
世田谷文学館は、世田谷にゆかりのある作家や漫画家の展覧会をやっていて、
ちょっとマイナーな場所にあるけど満足感のある展示が多くてついつい足を運んでしまいます。
萩原朔太郎展は来年2月5日(日)までやっています。
詩にそこまで触れたことのない人でも、創作の苦しみを一度でも感じたことのある人ならば
共感するもの、得られる価値観がたくさんある展覧会です!
是非見に行ってみてください!ロアでした!
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